向き合えるものが今はあると思っている。 けれどある日突然それが無くなってしまうかもしれないと怯えてもいる。 向き合うものがなくなったら自分に閉じ込められてしまう。今この時間が尊い時間だ、と分かっていることにすこしの寂しさがある。その尊さを思い出して泣くような日が来るのだと、どこかで知っている。 不確かなものだらけなのに、信じたいことは山ほどある。 心というものの形はないと思っている。 透明だったり濁ったりするような水にちかい。 水の心を心の水を、なるべくなら汚さないようにしていたい。 わたしは透き通っている自信がぜんぜんないのだけど。 ずいぶんまえに濁ってしまっている部分が、きっとあります。

それでも相手の水に呼応したとき、かすかに波打つ瞬間を身体で感じたい。  覚えていたい。 波打つ心、を信じていたい。