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深夜、吐き気と腹痛に襲われ気を失いかける。あまりにも激しい痛みだと、もはや気を失ったほうがいっそ楽だ。激しい痛みが増して、もうどうにもならなくなればようやく気を失えるのかもしれない。でも押しては引いていく痛みに翻弄されるばかりで、眠ることを許されず、ひと息つく間もない地獄のような時間だった。こういう時には決まっていつも、出産にはこれ以上の想像出来ないような痛みが伴うのか、耐えられるんだろうか、と必ず考える。(もう勘弁してほしい、耐えられない、気を失いたい、と思いながら)このことばかりはいつも頭をよぎり、そうして子供を産んだたくさんの女性のことを思うと、でも痛みなんてものは過ぎ去るものなのだから大丈夫、大丈夫、一時的なものだ、と必死にお腹をさすり深呼吸をして、地獄から這い上がる。

でも今日は体が動かず、諸々の締め切りが迫っているのに仕事に行けなかった。あれやこれやのメールや電話が入り、返事だけはするものの体が動かない。全ては明日やらなければいけないのだけれど、色々考えているとまた腹痛に襲われ冷や汗が出てくる。社内の人間も今週ローテーションのように皆が具合が悪くなり、まるで病のバトンを互いに回しているようだった。そのうち死神でも出現しそうだ。

今は中沢けいの小説を読んでいる。

中沢けい荻野アンナ多和田葉子小川洋子の四人の代表作が一冊に丸々収められている、やたら分厚い本。(仰向けで読むと重くて手が痛い)その冒頭が中沢けいの『海を感じる時』。映画にもなっているけれど、映画はそんなに記憶に残っていない。濡れ場のシーンがやたら多く、途中で飽きて見るのをやめた。

本では、登場人物たちの会話に「?」が一切なく、「どうしたの」「なんで」など淡々としている感じが何か良い。全然晴れていない日に読むものとして良さそうだから読んでいる。そのうち痛みに襲われるまでの短い時間に。今日が早く終わればいいのにな。

 

知らない間にこんなに肌寒い。

部屋を無音にさせないというだけの理由で雨が好き。