他人の物語を食って生きて、数々の災難から逃れてきた。例えばどんな物語を、と問われるときには必ず「どこにでもあるようなこと」と答えるようにしている。それは一番適当な答えのような気がしているが、どこにでもあるような物語は大抵人が死んでしまう類が多くうんざりしてしまう。

それを悲惨な顔をしてムシャムシャ食うような下劣なやつにはなってはいけないと、急いでメモ帳に走り書きをした。